面接時の給与交渉のさじ加減

エコアズ・ウィークリー <2022年7月19日号>

おはようございます、小野です。

先日弊社に登録したタイ人Aさん(日本語不可)と弊社スタッフSのやりとりです。
※実際はタイ語でのやりとりです。

S「え、B社に入社してまだ1週間じゃないですか?」

Aさん「はい、でももっと給料が欲しいので。」

S「でもAさんは給料に納得して入社されたんですよね・・・?」

Aさん「いえ、給料には納得していなかったんですけど、無職なのが不安で、
急いで仕事を探したかったので、、、」

S「仕事内容や会社の雰囲気はどうですか・・・?」

Aさん「全然大丈夫です。ただ給料だけが、、、なので何か条件の良い仕事が
あればと思って。」

S「そりゃますますいけないでしょ~^^; 試用期間頑張ったら会社が給料あげて
くれるかもしれないですし、もう少し頑張ってみてください。」

Aさん「はい、わかりました。。。」

と、弊社の対応に少し不満そうなAさんでしたが、その数日後に連絡がありました。
Aさん「条件の良い仕事が決まったので、登録を削除しておいてください。」

転職後の給料に納得いかず、すぐに転職活動を再開するという極稀にあるケースです。

さらに掘り下げると、
Aさんの前職の給料はTHB30,000でした。
面接時にB社の人事担当から給料をTHB28,000と提示され、
交渉の末に最終的にTHB30,500に。
ちなみにAさんの希望給料はTHB35,000でした。

今回のポイントは以下の通りです。
・最初にTHB28,000を提示したB社の人事担当者はそもそも間違っている。
⇒転職で給料が前職より下がることは基本的にNG(※コロナ禍の日本語通訳を除く)。
・最終的にTHB30,500で落ち着いたものの、Aさんは納得いかないままB社に入社。
・Aさんの希望給料THB35,000はそもそも少し高い(あわよくば感がある)。
・適正な落とし所はTHB33,000前後。

この給与レベルの人材であれば、採用時の給料が前職同等或いは5%未満しか
開きがない場合、今回のAさんのように要注意です。

特に人材紹介会社を経由していない直接採用の場合、
人材にとっては「ホンネを言える緩衝材的な人材紹介会社」の存在が無いので、
給与交渉の場面において、かなり遠慮がちになります。

Aさんのようにせっかく入社した人材が短期で退職してしまうのであれば、
最初から入社しないほうがB社にとってもむしろ良かったはずです。

面接時、企業側・人材側ともお互いの印象が好印象・好評価だったのに、
給料提示のやりとりで人材側の熱が一気に冷めてしまわないよう、
企業側の「さじ加減」は重要です。

今回のAさんのような例は、この2年半は殆どありませんでした。
転職活動中の人材の心理が、コロナ前の強気姿勢に戻ってきているなと感たケースでした。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)

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