エコアズ・ウィークリー <2023年1月10日号>
おはようございます、小野です。
先週のコラムでは日本でタイ人の行動に感動したお話をさせていただきました。
今週は年末の台湾での話をシェアさせていただきます。
約3年ぶりぐらいに、久々に台湾人と対面面接をしてきました。
久々すぎて本業なのに何故か少し緊張してしまった私。。。汗
タイでも同様ですが、日本語を話す外国人に対し、
「なぜ日本語を勉強したのですか?」というのは、
超基本中の基本の、海外人材紹介会社における代表的的な質問の一つです。
「日本のアニメやドラマが好き」
「J Popが好き」
「日本食が好き」
「旅行で訪れて好きになった」
「日系企業でたくさん給料がもらえるから」←最近少ない
等々、、、
答えのパターンはおおよそ決まっています。しかしその中に、
「父親が日本関係の仕事をしていて、小さい頃から親近感を持っていた」など、
その方ならではの細かいエピソードがあり、性格やバックグラウンドを知る上で
参考になります。
ただ、稀に台湾人独特の答えがあります。それは
「おじいいちゃん、おばあちゃんと話がしたかった」というもの。
皆さんご存知の通り、1895年~1945年までの50年間、台湾は日本でした。
歴史のトピックじゃないので詳しい経緯は割愛しますが、当時の台湾で教育を
受けた世代の方々は「台湾語」「日本語」の二か国語をネイティブレベルで話します。
いわゆる「日本語世代」と呼ばれる方々です。
※蛇足ですが台湾では公式に16の原住民が認定されていますが、言語が異なる部族間の
共通語として、日本語が使われていました(今でも名残がある)。スゴいですよね。
台湾語=簡単に説明しますと、もともと台湾での土着言語で、中国語とは違います。
ウチのスタッフもそうですが、南部出身の子は今でも台湾語を理解できる子も結構いますが、
特に首都台北圏では台湾語を理解できる若い子が極端に少なくなっています。
なので、若い世代の子たちは台湾語・日本語が母国語の自分のおじいちゃん・おばあちゃん
とは会話ができません。そして親日である若い子たちの中には、
「おじいちゃん、おばあちゃんと話がしたい」という理由(=高いモチベーション)で、
日本語を並々ならぬ向上心で学習する子もいます。
日本語を通じ、大好きなおじいちゃん、おばあちゃんと徐々に会話ができるようになる。
感情的に、なんとも言えないんでしょうね。
特におじいちゃん、おばあちゃんは。泣いて喜んでくれるそうです。
これは台湾人にしかわからない、
我々日本人には到底わかりえない感情です。
強引に例えるならば、日本人なのに、自分のおじいいちゃん、おばあちゃんと
会話がしたいから台湾語を学ぶ。スゴいことです。
世界中の親日の方々と、日々本音で接することができる、そして時には
互いに感情むき出しになってしまう(苦笑)、海外での人材紹介業冥利に尽きます。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)
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