会計人材の採用を検討する前に、、、

エコアズ・ウィークリー <2022年7月12日号>

おはようございます、小野です。

先日会計人材の採用を検討中のA社の責任者である、B様とお話をさせて
いただく機会がありました。

当初の相談内容は以下の通りでした。
・若手会計スタッフを1名増員したい。
・現在は40代の会計担当者が1名。
・1名なので何かあった際のリスクヘッジとして採用を考えたい。
・社内は30代前後のスタッフが中心なので、そのぐらいの年齢を希望。
・会計学科卒、自分との会話のため英語は必要。

通常であれば、
「承知いたしました、早速人材を探してまいりたいと思います!!」
と、このまま進むのですが、今回は弊社の「会計人材1年保証サービス」を
(参考:https://ee.echoas.jp/accounting)
ご検討されたいという話でしたので、もう少し話を掘り下げて聞いていきました。
※今回のコラムで取り上げることは、A社様の了承を得ています。

「現在のスタッフは繁忙期には、仕事が追いつかないことがあるんですよね。」

「仕事のペースは基本的に彼女に任せており、夜遅いときもあれば土日出てくることもあります。」

「実は私(B様)自身が、会計の実務のことを殆どわかってないんですよね、、、」

「彼女は英語が全くできず、私は彼女と直接会計の話をすることが出来ないんです。」

「なので、実は彼女が実際にどれぐらいのスキルがあるのか把握していないんです。」

「かと言って、会計スタッフは彼女1名なので、誰もチェックをすることができないんです。」

「彼女は過去に個人的な金銭トラブルを起こし、会社に迷惑をかけたことがあるんです。」

「お恥ずかしい話、過去に会社の現金の辻褄があわないことがあったんです、、、」

「実際に弊社の会計が不正無くしっかりおこなわれているかという不安があります。」等々、、、

話をお伺いするうちに、A社様の現状をより深く知ることができました。

会計がしっかりおこなわれているのか、実務内容を含め社内で把握している人材が
誰もいない状況で新しいスタッフを採用してしまうと、あまり考えたくないのですが、
以下のようなリスクが想定できます。

・現職のスタッフが一応一人で切り盛りできているのに、そこに新人が入ってきたら
嫉妬する可能性がある。
・自分一人で実務をこなせているのに、「なぜ?」という上司への不信感が生まれる。
・新人に仕事を教えない、与えない。
・自分の都合の良い使い方をされる。
・新人は期待していた内容と違うと感じ、直ぐ退職してしまう。
・会計スタッフが万が一不正をしている場合、新人スタッフも知らぬうちに
(或いは意図的に)不正に加担する可能性がある。

このようなことが想定されるので、採用活動の前に下記の取り組みが必要です。
1.実際に社内で会計がしっかりおこなわれているのかを調査・確認。
2.現職スタッフのスキルは実際にどの程度なのか棚卸し。

中長期的な視点からみた場合、今のA社に必要なのは上記2項目を
まず把握することが重要だという説明をさせていただき、人材を紹介させていただく
前に、まず弊社はこの2項目のサポートをさせていただくことになりました。

タイの会計ルールは煩雑で、税務当局に提出する書類の種類も多く、且つ税務
申告は毎月上旬に期限内に必ずおこなわないといけない厳しいルールがあります。
そして書類は全てタイ語なので、さっぱりお手上げ・・・
という日本人管理職の方が大半ではないでしょうか。

リスクヘッジのために会計スタッフを増員することは、選択肢の一つとして検討しても
良いと思います。ただしまずその前に、自社の会計プロセスがしっかりおこなわれているのか、
現在の貴社の状況によっては一度検討してみるのも良いかもしれません。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)

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