小規模オフィス勤務、タイ人あるある

エコアズ・ウィークリー <2022年6月21日号>

「オフィスに一人で(同僚なし)寂しいです。」
「同僚と合わないので会社に行きたくないです、、、」
「仕事がどんどん増えて、こんなはずじゃ無かったのに!」

おはようございます、小野です。
これらの悩みは、スタッフが4名前後の小規模オフィス(或いは駐在員事務所)の
タイ人求職者の方から、時々相談される代表的なもの、つまり転職希望理由です。
(且つほとんどが女性から寄せられるものです。)

今回はこの代表的な3つの事例を、一つずつ検証していきたいと思います。

1.オフィスに一人で寂しい
日本人上司と自分だけ、駐在員事務所あるあるの悩みです。
入社前は
「一人でも全然大丈夫です!」
「むしろ仕事に集中できるから良いです!」という
意気込みは一体どこへやら、、、

同僚がいる友達から話を聞いたり、唯一の上司があまりに寡黙な方で
コミュニケーション・レスの場合、徐々にこのような思いに変わっていくようです。

「仕事なんだから割り切ってよ~^^;」と、言いたいところですが
一部の方々にとって(特に20代女性)は、耐えられないようです。

対応(予防)策
・入社前にエージェントを含め、口を酸っぱくして説明する。
・入社後もエージェント(第3者)にフォローしてもらう。
・上司と適度な仕事以外に関する話題のコミュニケーション。
・同じビル内の同じ境遇のタイ人同士で仲良くする。等々、、、

いくつか対応策はありますが、長時間を一緒に過ごす上司との
日々のコミュニケーションが一番重要なのは言うまでもありません。

2.同僚とあわない
同僚と性格的にあわない、場合によっては1より深刻になることも
ありますので要注意です。あるいは入社当初は良かったものの、
徐々に馬が合わなくなった等、前述の1と同じく
「仕事なんだから割り切ってよ~^^;」と言いたいところですが、
我慢してまで働きたくない、というのがホンネのようです。

弊社のお取引先の企業様より聞いた話ですが、
以前社内の席替えで、「この人の前になりたくなかった!」と
本人(先輩)の目の前で泣き出すスタッフがいたそうです。
先輩に失礼と思わないんでしょうか。。。困ったものです。

対応(予防)策
・採用面接時にタイ人スタッフも同席(できればマン・ツー・マン)。
・在籍するスタッフとの年齢と給料のバランスを考慮して採用。
・時々みんなでランチに行く(食事会)。等々、、、

予防策としての面接の同席は意外と重要です。上司がいたら
遠慮がちになるので、可能であればタイ人同士マン・ツー・マンで
少し話をさせてみたほうが良いでしょう。

3.仕事がどんどん増える
入社時から比べ、仕事がどんどん増え苦痛に感じるケース。
これは特に新規設立企業に勤務する方から多い相談です。

よくよく話を聞いてみると、、、
一般のオフィスワーカーの仕事ボリュームを10としたら、
入社時は会社設立間もないこともあり、たったの3~4。
それが間もなく7~8程度に仕事量が増えたので、
「忙しい!」
「一人で大変だ!」
「聞いてない!」と思うようです、、、

中には、小口現金の出し入れや、領収書を会計事務所に送るだけなのに
「経理の仕事なんか聞いてないしできない!」という方も。。。

対応(予防)策
・面接時に徐々に仕事が増える旨を説明する。
・その中には現金の出し入れや領収書の整理等、「簡易会計」的な業務も
 含まれる旨を説明する。できれば書面で伝える。
・定期的なマン・ツー・マンミーティング。

マン・ツー・マンミーティングでは間違っても上司は
「大丈夫だよね?」「できるよね?」という、「はい」「いいえ」でしか答えざるをえない
クローズド・クエスチョンは避けてください。よほど自己主張が強いスタッフでない
限り、「大丈夫です」と答えると思います。。。

それよりも
「仕事はどうですか?」
「いま大変なことはありますか?」
「何か改善したいことはありますか?」等のオープン・クエスチョンを投げかけて、
あなたの話をしっかり聞きますよ、という姿勢を上司側から示すことが重要です。

小規模オフィスあるある、いかがでしたしょうか。
小規模オフィスに限らず、同じく企業内の小規模セクションでも
このような問題は十分起こり得ると思います。

最後に、日本で英検3級か2級の大卒の社員が、ネイティブ・アメリカンと
二人きりで英語で業務をしている姿をイメージしてみてください。

小規模オフィスの場合、社員がN3~N2で
コミュニケーションは日本語だというケースが大半と思います。英語に比べ、
日本語はあいまい・遠回しな言い回しが非常に多いため、実はスタッフが
理解しているつもりでも全く理解できていなかったこともよく起こります。

これは誤解しているスタッフに悪気はないので、決して責めずに日本語が母国語で
あるこちらが表現の仕方を変える等の歩み寄りがある程度必要です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)

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