エコアズ・ウィークリー <2019年12月17日号>
おはようございます、小野です。
先日の話です。
日系企業T社との面接を終了した日本人のYさんより連絡がありました。
Yさん「面接一瞬で終わっちゃいました、たぶんこれはダメです^^;」
小野「え~、一瞬ですか!?」
Yさん「サバサバとした雰囲気で10分もなかったですね。」
小野「そうですか。しかし10分は短いですね(T_T)」
Yさん「何の質問もなく、仕事内容の話もなく、自己紹介で終わった感じです。
無いと思いますが万が一前向きな話が来たとしても、ちょっとT社さんは辞退したいですね。」
Yさんは絶対にいける!!と思っていただけに、Yさんからのフィードバックは
こちらもショックでした。
そして数日後、、、
何とT社さんより何とYさんに採用通知が・・・!
しかし当然ですがYさんは辞退しました。
後日T社の採用担当者様にアドバイスさせていただいたのは言うまでもありません。。。
T社の面接スタイルでは、せっかくの優秀な人材も100%逃げてしまいます。
Yさんたまたまは日本人ですが、こういうケースはむしろタイ人採用の際に多く見られます。
「良いな」と思った人材にオファーを出しても、
頻繁に辞退されてしまい、採用がなかなか上手くいかない企業があります。
人材からフィードバックをとると、概ね似たような傾向が浮かび上がってきます。
・面接での企業の印象は可もなく不可もなく(或いは良くない)。
・キャリアパスが不明瞭である。
・面接時間が異常に短い。←今回のT社はまさにこのケースです。
注)当然ですが長ければ良いというわけでもありません。
・1次面接から最終結果までの選考が長すぎる(2週間以上)。
・採用担当者が何故か自分の過去の実績を延々と語る。←論外です^^;
・やたらと給与交渉をしてくる。 等々、、、
※最終面接者の前の1次面接担当者にこの傾向が見られる事も結構あり、
この場合はトップまで情報が届かないケースもあるので要注意です。
既に日系企業が10,000社を超えていると言われ、世界屈指の日系企業集積地となった
タイでは、日系企業間における人材争奪戦は凄まじいものがあります。
また、タイが少子高齢化社会に既に入っているという事実は意外と知られておらず、
今後もタイは慢性的に完全な人材売り手市場です。同じく本気度の高い日本人ローカル
スタッフも年々減少傾向にあります(一方で日本でも海外でも何処でも良いという
日本在住の中途半端な日本人人材は増加していますが、、、)。
就職人気ランキング常連の企業ならまだしも、我々一般企業は「落とす採用スタイル」
ではなく、自社の魅力をPRしていく「選ばれる採用スタイル」をとる必要があります。
※勿論給与が最低でも世間相場並であるという大前提はあります。
ちなみに弊社が営業社員を採用する場合、、、
そもそも人材紹介業自体が、タイ人にあまり人気がありません。更に弊社の場合、
全員が営業(セールス)をおこなわないといけません。
且つ弊社のように日本に本社もなく知名度の低い(どころか全く無い)バリバリのベンチャー零細
企業に、応募してくれる人材がいません。採用に大きな予算をかけるわけにもいきません。
弊社に興味を持って応募してくれるだけで有り難いのですが、応募者自体が極端に少ないのが
現状です。仮に人材紹介業界に興味ある方であれば、やはり大手で日本でも知名度のある、
リクルートさん、JACさん、パソナさん(←もろに実名ですが皆さんもご存知かと思いますので)
の方が、より魅力的にうつりますし、ほぼ皆さんそちらに応募します。
そういう状況の中で弊社に興味を持ってくれる良い人材がいたら、スイッチを切り替え、
ガチンコ総力戦に入ります。担当のタイ人の面接後、タイ人マネージャーが面接に入り、
弊社に入社することによって得られる経験やスキル、キャリアパス、将来の可能性、カルチャー等、
出来る限り自社PRをおこないます。当然私も面接に入り、弊社の歴史やポリシー、会社の
将来等の話をします。最低でも2回は面接を実施しますが、中にはお互い納得がいくまで
3回、4回と面接を重ねる場合もあります。
日本人の場合であれば、私(小野)自身が日本に会いに行くこともあります。
面接で本人の事を聞くのも勿論ですが、同時に自分の考えや、具体的な仕事の話をします。
話題は性格、趣味や人生論、家族の話題等、互いを知るためにかなり多岐にわたります。
人材の採用に関しては、弊社なりに工夫や様々な試みをしてきているつもりではありますが、
まだまだ改善すべき点が多いと思っています。
仮に貴社がなかなか人材が採用できない場合、下記について考えてみてください。
・人材を落とすための面接をしていませんか?
・応募者がワクワクするような貴社の魅力を十分に伝えていますか?
・応募者のキャリアパスや将来性を明確にお話していますか?
・自身が応募者だったら、「ここで働きたい!」と思うような環境の準備はできていますか?
等々、、、
挙げればキリがありませんが、「来て欲しい」と思う人材に入社してもらうための
重要なポイントの1つは、「この会社に入社したい」「この人と一緒に働きたい」と
思ってもらうように、こちらの魅力を全力でPRするだと思います。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)
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