エコアズ・ウィークリー <2023年4月4日号>
A社担当者様「昨日面接したSさんの評価、社内でも非常に良かったです。
弊社としましては、是非次のステップに進んでいただきたいと考えております。」
小野「Sさんも貴社に大変興味を持っていたので、良かったです。引き続き宜しくお願いします。」
A社担当者様「最終面接はソンクラーン明け、本社の事業部長が来タイし面接を実施します。」
小野「え、ソンクラーン明けですか・・・?(゚∀゚)」
おはようございます、小野です。
これは3月中旬に人材を面接いただいた後の、A社の採用担当者様との実際のやりとりです。
こういうケースもありました。
B社担当者様「弊社としては是非Tさんに内定を出したいと考えております。本社の最終承認まで
1週間前後かかると思いますので、くれぐれもTさんによろしくお伝えください。」
小野「ありがとうございます。Tさんは貴社が第1志望なので、1週間程度であれば
全然問題ないと思います。」
そして1週間後、、、
小野「本社の最終承認プロセスの状況は如何でしょうか・・・?」
B社担当者様「それが、、、タイ法人で日本語人材の採用が初めてということで、
日本語手当に関し、5月の役員会の議題にあがることになりそうです。。。^^;」
小野「え!(゚∀゚) 5月。。。ですか?」
B社担当者様「はい、、、ここだけの話、弊社はこういう事でも毎回本社役員会が
承認しないと進まないんです。本当に申し訳ございません、困ったものです。」
A社&B社の事例、如何でしょうか。
「え?今どき・・・?」と感じた方もいらっしゃると思いますし、
「うわっ、それそれまさにウチだ。。。」という方もいらっしゃると思います。
このように現地スタッフの採用に対して、本社が現地法人に必要以上に介入してくる
というケースが時々見受けられます。
冒頭のA社に関しては、コロナ禍は役員面接は即WEB面接を実施し、スピード感を
持った選考プロセスだったのですが、、、
なぜ逆戻りしてしまったのでしょう、非常に残念です。
既に現地の責任者が対面で面接をし採用の意思があるので、本社はWEB面接で済ませる
べきだと思います(それ以前にWEB面接もそもそも必要ない)。どうしてもリアルで会って
面接したいのであれば、役員のスケジュールでなく、現地法人のスピード感に合わせた
スケジュール対応を本社側がすべきです。
B社に関しても、遠く離れた本社の会議室で「日本語手当」の議論をするよりも、現地法人が
現地の専門家の意見を参考にしながら、現地で草案を策定するに越したことはありません。
一瞬、某ドラマの
「事件は“会議室”で起きてるんじゃない! “現場”で起きてるんだ!!」
というフレーズが頭をよぎりました。少し古いですね、、、汗
本社の意思決定が遅いことによって、現地法人は大きな機会ロスを被ります。
これでは相思相愛で期待を膨らませていた人材も、時間とともに熱が冷めてしまいますし、
「もしここに入社したら、本社の意思決定の遅さに自分も振り回されるのかな。。。」と
余計な不安を抱えてしまいます(それが理由で実際に内定を辞退した例もあり)。
何よりも大変なのは、現地法人で奮闘しているプレイングマネージャーとして
ご活躍中の皆さんです。せっかく良い人材に巡り会えたのに、オファーが出せないもどかしさも
あれば、本社と人材(或いは人材紹介会社)の板挟みとなり、本来であれば不要なストレスを
抱え、精神的にもツラいと思います。
一方で、採用プロセスは完全に現地に一任し、かなりのスピード感をもって
採用をグイグイと進めていく企業もかなり増えてきました。
同じ日系企業でも大きく違う採用のスピード感。
これによって組織としての成長や成熟が、大なり小なり中長期的には変わってくると思います。
皆さんはこの問題をどのように思われますか・・・?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。(小野)
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