エコアズ・ウィークリー <2022年3月15日号>
おはようございます、小野です。
面接した人材が非常に好印象、是非とも入社してもらいたいと思い
貴社の魅力もしっかり伝え、互いに好感触だと思っていたにもかかわらず、
期待に反し最終的に何と辞退されてしまった。。。
このような経験はございませんか?
実は理由が面接時の「給与」の話題が原因だったというケースも意外と多く、
面接時の対応をほんの少し変えることによって、全く結果が違ってきます。
あるタイ人求職者からの面接後のフィードバックです。
「日本人の方にはすごく好印象を持ったのですが、その後に面接して
いただいたタイ人マネージャーに、『あなたの給与は貰い過ぎ』
『うちはTHB◯◯しか出せない』とか散々言われ、一気に冷めました、、、」
それさえ無ければオファーを受けていたのに、、、
希望給与はあらかじめわかっていたのに、何故面接を実施したのでしょう?
とタイ人マネージャーに思わずツッコミを入れたくなります。
このように、頭ごなしに本人の希望給与を否定するやり方はご法度で、
本人は自分の価値を否定されたと感じます。こちらは何となく「軽く」言った
つもりでも、言われた本人のショック(或いは不快感)は相当なものです。
このようなケースもあります。
面接時に求職者に希望給与を確認し、OKだと言ったはずなのに、
実際にその額でオファーをしてみたら、「それでは足りない」とゴネる。
面接した側からしたら
「え、何で?面接時にOKって言ったのに、、、」と思っても仕方ありませんよね。
しかしタイ人の求職者からすれば、自分より目上の外国人の偉い方による、
外国語(英語か日本語)の面接。このような特別な環境の中では
つい遠慮してしまい、なかなか本音を言えるものではありません。
緊張してしまい、思わず「はい、大丈夫です!」と答えてしまいます。
或いは面接後に冷静になって振り返り、
「この仕事内容だったら、やっぱりこれぐらい給与欲しいな、、、」
と、思う場合もあります。
給与のミスマッチがここで生じてきます。
特に1次面接における給料の交渉に関しては、採用企業側はよりデリケートになる
べきで、もし人材紹介会社経由であれば、詰めの部分は彼らに委ねる方がベターです。
求職者にとって給与は転職先を決断する最重要項目の1つであり、
例えば25歳前後のタイ人だと、前職(現職)と月収ベースで最低でも
2,000バーツ以上給料アップがなければ、その時点でNGというのがベースにあります。
最近はTHB3,000以上アップを希望する方が多いように見受けられます。
中にはTHB7,000バーツ、THB10,000バーツとメチャクチャな要求をしてくる方もいますが^^;
そういう方々に対しては、我々が面接する時点でアドバイスするようにしています。
「アドバイス」と聞こえは良いですが、本人に実際のマーケット相場を伝え、
「あなたの希望給料では無理です」と正直にストレートに伝えます。
中には気分を悪くされる方もいますが、、、本人のためです。
中には給与が同じ、或いは多少下がっても良いという例外的な方も
100人に1人未満の確率でいますが、超希少品種的なレベルです。
それは本人が本当に心からやりたいと思っている仕事、
何としても入社したいと思っていた企業である場合です。或いは面接で感じた
職場の雰囲気が自分のフィーリングにマッチし、絶対にここで働きたい!と思った
場合です。それでも最低でも1,000バーツのアップは欲しいところです。
「当社の賃金体系はこうですから、他スタッフとのバランスが崩れてしまう」
これは企業側にとっては至極正論ですが、求職者にとってはあまり関係ありません。
コロナ禍によって控え気味だった求職者の転職活動が、2月に入って
少しずつ活性化してきた感があります。新たな変異種の出現によって、
この流れもどうなるか動向を注視する必要がありますが、、、
これから採用活動を再開予定の企業の皆様にとって、給与交渉に関し
押さえておきたいポイントのお話をさせていただきました。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。(小野)
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