<最新!>各社の在宅勤務の動向

エコアズ・ウィークリー <2021年10月12日号>

おはようございます、小野です。

先週開催したセミナー「タイ労務管理のオモテとウラ」の中で、
在宅勤務の動向に関する話題になりました。

今回はセミナー内でのディスカッション内容に、追加情報を加えたものをシェア
させていただきたいと思います。
※情報はバンコクの日系企業がメインとなっております。予めご了承ください。

一時は殆どが在宅勤務制度を導入していましたが、今日現在、各社対応はバラバラです。

<オフィス勤務に切り替え>
・10月から基本的に全社員出勤、
・今週から基本的に全社員出勤に、このような企業が増えてきました。
⇒やってみないとわからない、ひとまず元に戻して様子を見よう、
 というスタンスが多く、併せて時差出勤を導入する企業も。

<徐々に元に戻していく>
 これまで基本的に在宅勤務のみとしていたが、
 これから(今週、来週以降)徐々にオフィス勤務に戻していこうというスタンス。

<交代勤務を継続>
 組織を2チームにわけ、交代で出勤。
 3日毎の交代であったり、週毎の交代であったり、、、
 もうしばらく様子を見ようというスタンス。

<在宅勤務を継続>
 実は在宅勤務のほうが効率よく、パフォーマンスが向上したことから
 しばらく動向を見ながら在宅勤務を継続。
⇒中には「基本的に半永久在宅勤務、定期的に出勤日を設ける。
 オフィスは最小サイズの場所に移転」という企業も。

このような感じです。
本当に各社対応がバラバラの状況なので、他社がどうこうではなく、
動向を注視しつつ組織にとって一番良い体制に移行していくという
考えの企業が今は多いのではないでしょうか。

中にはタイ人スタッフの方から日本人上司に対して、
「もうそろそろ全員出社に戻しましょう!」と提言してきたという企業も。
こういうモチベーションの高い頼もしい部下は、上司としては嬉しいですね。
日頃から上司が部下とのコミュニケーションを通じた信頼関係づくりに
尽力されているのでしょう。

一方で最近面接をしたタイ人求職者の中には、
「いきなり在宅勤務が終わるので、在宅勤務のある企業に転職したいです。」
というような方も、、、

企業によっては、コロナに対して日本人以上にタイ人社員がかなりセンシティブで、
オフィス出勤することに抵抗感を持つ社員もいるのではないでしょうか。

業種がら或いは部下の職務内容の特性上、在宅勤務が長期化すると、
企業によっては業績に深刻な影響を及ぼしだす可能性もあります。

こういうケースの場合は、上司から一方的にトップダウンで指示するのもありですが、
(個人差はあるものの)タイ人社員によっては非常にセンシティブになっているので、
タイ人マネージャー社員を集めて協議する方法もありなのかもしれません。

・このまま在宅勤務を続けることによる業績への影響は?
・個々のパフォーマンスの影響は?
・昇給や賞与への影響は?
・徐々にオフィス勤務に戻すとしたら、どのような方法がベストか?等々、、、

「一方的に会社から出勤を命じられた」のではなく、
「自分たちできめたのだから、なんとか落とし所を見つけよう」と、
もしかしたら組織がより良い方向に動いていくかもしれません。

最後にこういう事例も。。。
某日系企業は駐在員十数名が日本にワクチン接種で帰国、段階的に
タイに戻り、全員が戻った翌日に全社員に対し通達。
「明日からワクチン未摂取の社員は、2回接種完了するまでオフィス出勤停止」

現場は大混乱に陥り、どうしてもペーパーワークが必要な社員は、
出勤可能な社員からオフィスの外で書類を受け取る、という対応をとっているようです。

ちなみに現段階でタイにおいては「ワクチンハラスメント」が労働保護福祉局行きの
案件になっていないため、上記会社判断は法的に問題ありません(そもそも法律がない)。
※労働省、法律事務所に確認済み事例。

いずれにせよ、既に一斉在宅勤務の潮流は終わりつつあるので、各自現在の
自社の状況をトータルで判断した舵取りを、柔軟且つスピーディーにやっていくべき
時期だと思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。(小野)

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