エコアズ・ウィークリー <2021年6月15日号>
おはようございます、小野です。
先日ある企業(A社)の採用担当者様より「退職予定者の後任が入社したものの、引き継ぎ
開始後に2日で退職し非常に困っている」という話を伺いました。私自身も過去に何度か経験
していますが、こういう突然の退職は組織にとっては本当に困るものです。。。
今回はタイトルの通り「タイ人の退職理由」について、よく見られる代表的なケースを
いくつか検証していきたいと思います。
1.仕事内容が違う
2.会社が遠い
3.上司/先輩とあわない
4.日本語を全く使わない
5.引き継ぎ期間中に会社のネガティブな話ばかり聞く
6.もっと高い給料が欲しい(或いは昇給が無い)
1.仕事内容が違う(若手に多い)
⇒面接時に企業側からの仕事内容の説明が不十分或いは殆どないまま、雰囲気で会社を選んだ
場合に起こるケースです。本人は自分がイメージしていた仕事内容と全く違うことを入社後
に気づき、我慢できず退職。これは、面接時に企業側から仕事内容を十分に説明することで
防ぐことができます。
2.会社が遠い(新卒或いは若手に多い)
⇒入社後に実際に通勤してみたら思っていた以上に会社が遠かったという、新卒(或いは若手)社員に
多いケースです。面接時に「通勤時間が1時間ちょっとなのでたぶん大丈夫です」という人材は
要注意です。朝の交通状況により実際には1時間半から場合によっては2時間近くかかるということも
十分にありえます。「そんなもん自分でしっかり調べろよ~^^;」と突っ込みたくなりますが、
面接後に実際に朝に一度通ってもらうことによって対策は可能ですし、中には敢えて朝イチの時間に
面接を設定される企業もあります。
3.上司/先輩とあわない
⇒「あわない」という定義は更に細分化されます。
・性格が合わない、嫌い
・恐い、恐れている
・考え方が合わない
・会社の方針が合わない
人間関係が理由での退職理由は、日本や他の国では「我慢」「仕事と割り切る」という大人の対応
で個々人でドライに乗り切るのが一般的ですが、タイではそうはいかない場合も結構多く、
人間関係におけるこういうウェットな部分はタイ人特有なのかもしれません。
私自身、ここはタイ人全体の傾向としてマネージメントの際に気をつけている部分です。
この傾向は日本人-タイ人間より、タイ人女性-タイ人女性間に多く見られるように感じます。
「会社の方針が合わない」というのは論外で、若手社員であれば従ってもらうよう指導
で矯正可能ですが、幹部社員がこのような考え方では部下も巻き込みかねない(社内派閥化)
危険な要素をはらんできますので要注意です。
4.日本語を全く使わない(日本語人材限定)
⇒日本語人材あるあるの退職理由です。日系企業に入社する殆どの日本語人材が「日本語を使う機会が多い」と
日系企業に期待を寄せています。仮に日本語を使う機会が全く無いのであれば、企業は面接時にその旨を説明
する必要があります。中には「思っていた以上に日本語を使わなかった」という曖昧な理由で転職を希望して
くる人材もいます。ここは海外である以上、日本語人材に対しては時々日本語で話しかけてあげるという
配慮も少なからず必要になってくると思います。
5.引き継ぎ期間中に会社のネガティブな話ばかり聞く
⇒冒頭のA社がまさにこのケース、実は今回のメインテーマにしたかったのですが、4までで思った以上に
長くなってしまいましたの^^; 6とあわせて次週にポイントを検証していきたいと思います。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)
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